ノーマルの方がヌケが良い???
ホームページを見て、来店頂いたITさんは、レーシングアートの基本中の基本作業である’バキュームホース対策’を”愛車FD50”に施しました。
来店時までに、マフラーは、フロント→某社ステン、触媒→某社スポーツ触媒、メインサイレンサー部→某社デュアルステンでした。
バキュームホース対策作業を行なった直後のコメントで、
こちらとしても、ここまで交換してあれば、それなりに排気効率は当然上がっていると考えて、『燃調がきちんと取れるまでは、ブーストはコントローラーオフで最低に下げておいてください。』と言い渡して(?)おきました。
後日、「F con-V」を某ショップオリジナル燃調及び点火時期にしてある物をHKS出荷時初期データに戻し(=よっぽどこちらの方が安全と判断して・・)、高回転、高ブーストの走行チェックを行ないました。
ところが、ブーストを0.5キロから、0.8キロにして走行するとそれなりにパワーアップを体感できましたが、『んっ?』と。
続いて、瞬間的に1.3キロ(→非常に重要!!:決して真似しないでください。ノッキングがパーフェクトに聞き取れる場合のみに出来ることで、通常のショップメカニックでも聞き取れない位のレベルのノッキングのことです。)まで上げてみましたが、
0.8キロに比較して、中速までは全く変化無しで、高回転側では、逆にパワーダウンしてしまいました。
実際にこの仕様で出るはずのノッキングが、出る”気配”すらしません。
走行チェックも簡単に終了。ユーザーには、「全く問題無し!」と連絡を入れましたが、勘の鋭いITさんは、「あれっ!変だな?」と感じながら、クルマを引取りにきました。
その場で、この現象を説明して、『排気効率がノーマルより低くなっています!』と容赦なく、言い渡し(!)ました。
『多分、一番排気効率が悪いのは、メインサイレンサー部、次がスポーツ触媒だから、自分でできるのなら、メインの方が交換作業が楽だから、ノーマルに戻して、0.8キロと1.2キロでチェックしてみたら・・』と提案しました。
数日後連絡が入り、「スポーツ触媒をノーマルに戻して走ってみたら、0.8キロより1.2キロの方がパワーが上がります。」と少しがっかりした声で話していました。
当然、問題のスポーツ触媒は、’排気効率が上がります。’というデータ付き”キャッチコピー”で販売している製品です。
初めて、レーシングアートを訪れたユーザーは、もう既にこの問題のスポーツ触媒が入っているのですが・・・(→残念ながら、がっくりくるユーザーの顔が今後も増えていきますよね。)
そうそう、ITさんも確か「デュアル形状で音が大きいから、排気効率が良いと思います。」みたいなことを話していたと記憶していますが・・
自分のクルマは、自分で守りましょうという”オチ(?)”でした・・・・?