エンジンの話し。

 エンジン作製の依頼を受けて作業終了、車輌引渡しの時に、私が決まって、ユーザーにする話があります。
 慣らし中は、
「出来れば負圧-300mmHg位で行なって下さい。」
「しかし、その状態でも、クルマは勝手に加速するので、気を付けて!」
「まるでターボが効いたような加速になるので、注意して下さい。」
と。

 その話をすると、多分冗談だと思うのでしょう。笑いながら帰って行きます。ところが、慣らしが1,000km位になってくると、「山崎さんが、話していたように負圧にしているのにどんどん加速して行って、前を走行しているクルマに追い付いてしまい、慌ててブレーキングする程です。」と連絡が入ります。「こんなに気持ちよく加速するのなら、冗談無しにターボを取っぱらっても良いかな?」と。

 そこで、今、ジョークで作製しようと計画している仕様があります。通常、ターボエンジンはローコンプ(低圧縮)のローターを採用しています。ターボを外してNA(自然吸気)エンジンに交換する時は、当然、ハイコンプローターにするのが常識ですが、ローコンプNAエンジンを搭載したFC3Sを考えているのです。
 NAエンジンの方が、コーナリングを楽しむ人には、向いているかも知れません。その人たちの為にも、ローコンプNAエンジンを造ってみようかな?

興味のある方は、エンジンの基本