クルマの”当たり外れ”はここ??

 レーシングアートのホームページを熟知している人でも今でもまだ『新車でも当たり外れがある!』と唱えている人がいるかもしれません。

 しかし、相変わらず私は『当たり外れはない!』と断言しておきます。

 もし、当たり外れがあるとすればここでしょう。
 バキュームホースの漏れには少々のバラツキがあります。また、新車の慣らし方法や使用方法によって若干の漏れの違いが生じてきます。
 多分、その事を皆さんは”
当たり外れ”と呼んでいるのでしょう。
 しかし、レーシングアートでその部分をきちんと押さえると、当たり外れなどないと自然に(!)感じる事が出来ると思います。

 最近では、FD3Sに限らず、ランサーエボリューション7、32GTR、ECR33、レガシーや果ては(?)コルベットに至るまで、新車であれば、個々のバラツキはない!と考えられます。
 メーカーは結構きちんと設計しているのです。ただ、量産となると少し事情が異なります。レーシングアートで行なっているバキュームホース対策を量産車全てに行なうのは、コスト面でまず不可能な事です。
 多分、最低の試算でも
15万円から30万円以上の定価のアップになると考えられます。それは手作業でしか行えない事も問題です。
 だから、そんな事はやるはずもない事なのです。

 余談ですが、初めてランエボ7を見た時、「あれ?結構ホースバンドで止めてあるな〜?」と思いましたが、エンジンルームをよ〜く観察してみると、『見えない部分は、止めてないや!』と。
 それでも、他のメーカーに比較するとコストを無視した(?)丁寧な作業です。(
でも、残念ながら、使用しているホースは失格、ホースバンドも一度熱が掛かるとバネではなくなるタイプでした。)

 もちろん、レーシングアートできちんとバキュームホース対策を行なったランエボ7はそれはそれは速くなりました。しかし、ノーマル制御にやや問題が残っていて、100%の性能を発揮出来るところまでは行っていませんが、重い車重を軽々と持って行く感じは多分新車を購入した誰も味わってはいないことでしょう。

・・大雑把な数字で解り易く説明すると・・
 例えば、
280馬力のFDで、何も対策してないFDなら、物凄く調子の良いFDでせいぜい220馬力。平均的には、180馬力です。
 パワー損失の殆どが、バキュームホース対策で治ります。バキュームホース対策で
280馬力がしっかり出ます。

 少し、他の項目に関係しますが、電気系統に全く問題がなければ、そのまま280馬力です。しかし、例えば「新車時に昔から使用しているオーディオをディーラーで付けて貰いました。」とか「後付けの水温計を付けました。」「ファンコントロールを付けました。」となり、電気系統にトラブルを植え込んだあなたのFDは、275馬力や260馬力も出ていないクルマに成り下がり(?)ます。
 そうです。大体の場合、”
外れ”にしているのは、オーナー自身なのです。善かれと思って、高いお金を出して行なった事が、実は将来的に永〜く、果てしなく続くトラブルを生むことになってしまっているのです。

 数字で示したように、トラブルがどの程度生じているのかは、まずバキュームホース対策を施してみないとはっきりしません。(→たまに、見ただけで電気系統のトラブルが発生しているクルマもありますが、その場合には思わず大きなため息が出てしまいます。)

 結論から言えば、バキュームホース対策は全てのクルマに”必要不可欠”です。それでも、レーシングアートでは無理強いしません。オーナー自身が本当に必要だと実感してからにしてください。

 正確に数えていませんが、FD3Sだけでも既に70台以上のクルマの作業を終えましたが、性能アップが確認出来なかったクルマは一台もありませんでした。(→オーナーが「よく解りません。」と言った人が一人居ましたが、そのクルマは点火系のトラブルが原因でした。=現在電気系統の修理中です。)

 ここでも、言いたいのは『自分で遅くしたくせに、クルマのせいにするんじゃない!』です。
 機械は勝手に調子が悪くなったりしません。誰かが手を下した筈です。
 その事だけは、忘れないでくださいね。(→中古車で購入した場合は、前オーナーのせいって事もあります。)