いろいろな質問

 本当にいろいろな質問を受けます。

 よく、「こんなことを聞くと、恥ずかしいのだけれど・・」とか「基本的なことなんですが・・」と前置きをして質問を始める人がいますが、こちらサイドとしては、この種の枕詞から始まる質問が実は、物事の本質を射抜いていて、答える方は、結構苦労します。

 しかし、ここでごまかしてはいけないのです。
ここで、ごましてしまうと、本当の信頼は得られないと、考えています。

 ユーザーと話をするのは、何年経験しても、本当に疲れます。ある意味、真剣勝負だと考えています。

 こちらからすれば、何人もの人に、話をするために、そのユーザーに話した内容を全て把握することは、不可能に近いのですが、相手は、真剣に聞いているので、何年も前に話したことを、覚えていることがあります。

 そんな時、ドキッとすることが間々あります。それでも、慌てないように、一貫した内容を話せるように努力しています。

 自分が良く解らないことを、知ったかぶりして話したり、(知らないと言うのは、結構勇気がいるものですが・・)答えをごまかしたりすると、真剣なユーザーは、必ずと言っていい程、気付くものです。

 私の場合、自分自身がいい商品だという確信が持てないと、ユーザーには薦められないという癖があります。

 ある日、以前勤めていたショップで、
 充分なテストをしていない商品で、会社として販売に力を入れているため、会社側から、どんどん売れ!と言われている商品を古くからのお客さんが買いに来たことがあります。
 その時、「この商品を買うつもりで来たんだけど、どうですか?」と質問されて自分では、成るべく普通に、「良いと思うよ。」と答えたつもりが、突然、そのユーザーは、「あれ!山崎さんどうしたんですか?いつもの自信に満ちた答えではないですね。」と言われて、慌てて「そんなことはないよ。」と答えたのですが、そのユーザーは、「山崎さんが、自信を持って、これは良いよ!と答えてくれる時まで、買わない!」と笑いながら、帰ってしまいました。

 ショップのフロントとしては、失格ですが、自分ではそれで良いと考えています。こんな事件も独立するきっかけになったかもしれません。