プラグ交換って?
プラグ交換にもコツがあります。
交換すれば良いってもんじゃありません!
一番気になるのは、大体はトルク不足です。レーシングアートでチェックすると、ユーザー自身や他のショックで交換作業を行なった場合には、ほとんどがトルク不足になっています。
どれ位のトルクかと言うと、整備書では1.3〜1.8キロとなっていますが、実際はもっと高めです。しかし、通常は、ユーザーに新品プラグを締めさせてみて、こちらで確認して、「不足です。もう少し締めてください。」と手とり足とりで教えます。
そうでなければ、理解できないはずです。もちろん、締め過ぎは禁物!!プラグを割ってしまうと最悪エンジンオーバーホールまでいってしまいますから・・要注意です。
普通は、ネジ部に何も塗らず、出来る限り手で締めていき、そこからショートタイプのレンチで締めていきます。軽く締めて回らなくなったら、そこから1/2〜3/4回転程締めて終わりです。(新品のワッシャーを潰すイメージで行なってください。)そして、約200km走行したら、再度1/4〜1/2回転締めます。
この方法はあくまでも、その場で指導できない場合の緊急的なアドバイスです。もし、あなたが慎重な人なら、100km走行毎に少しずつ締めていって確認してください。
ポイントは、
1.ネジ部に何も塗らないこと。整備書には反しますが、ネジ部に何か塗ってしまうと、将来発生するトラブルを検知できなくなるので、お薦めできません!
レーシングアートでお薦めしている早めの交換(4,000km以内)なら、何の問題もないはずで、ネジ部にモリペーストを塗るのは、10,000km以上使用している非常識なユーザー用だと考えています。
2.必ず、ショートタイプのレンチ(=手の平に入る大きさ)を使用しましょう。通常手に入る物では長過ぎて作業に邪魔なのと、過大なトルクが掛かり易いことでプラグの破損の危険性がある理由で、不可です!
3.出来る限り、手で締め付けていきます。初めから、レンチを使用するのは絶対に禁止!!
4.確認してくれる、メカニックが隣にいなければ、少しずつ確かめながら、締め付けていきます。
5.プラグコードを差す前に、プラグキャップの内側にシュッとひと吹きCRC556を吹いておきます。これは、”確実に、真直ぐに、きちんと、プラグに装着するため”で、正常なら、「カチッ」と音がします。その音と感触を確かめてください。特にFD3Sでは、やり難いので絶対に必要です。斜めに入っては、エンジン破損までトラブルが発展することすらあります。
たかが、プラグ交換、されどプラグ交換です。
ついでにプラグコードについてですが・・
内部抵抗値の低い物は使用しないでください。エンジン破損に繋がる危険性が非常に高いので、ノーマルで充分です。変な色気は不要です。
ノーマルコードで注意が必要なのは、コードキャップを持たずに途中のコード部を引っ張ったり、90度以上に曲げて、内部を破壊しないようにすることです。
もうひとつは、時々コードキャップ内のプラグ装着部のバネを補修することです。バネ部の構造は、右図のようになっていますから、細いマイナスドライバーで慎重に調整します。非常にやり難いので、短気(?)を起こさず、じっくり行ないましょう。何度も補修して、元に戻せなくなったら、新品のコードに交換しましょう!