尊敬なんてしないで!

 あるユーザーが心配して連絡してきたことがありました。今年初めに私が”ブラック”と言うページを作成した事がその心配事の原因でした。
 そのページの内容を読んで私がその相手に合わせて、一緒の土俵で闘えばその相手の同じ低いレベルまで、自分を下げてしまう事を心配していました。実際は、私はそんなに怒っていなかったし、時間限定で記載すると考えていたので、すぐに消してしまいました。

 でも、その送られて来たメールの中で、好きな言葉がありました。

同僚から嫌がらせを受けるようになったら仕事は一人前、尊敬されるよう
になったら引退寸前

 そのユーザーのお父さんの口癖だったそうです。

 この業界は非常に狭いので、自分の所のお客を取られたとかと因縁を付けてきて、平気で”誹謗中傷”を受けるのは当たり前の事です。その人も永年クラシックカーレースをやっていて、この業界より更に狭い環境から、誹謗中傷は当たり前の状況を知っていての事でしたが・・・

 ・・・今でも”誹謗中傷”を行なう人間は決して許しませんが・・・
 最近はこんな風に考えるようになりました。
 非常につまらない例ですが・・よくレーシングアートのホームページを読んで、「
そんな燃費はあり得ない!」とか掲示板などで文句(?)を言っている人を見掛けます。
 そんな時、その相手に対して、自分の知っている狭い範囲での情報だけを信じている可哀想な人と感じます。

 実は、誹謗中傷を行なう一般の人(=どこかのショップの人間ではないと言う意味)は、レーシングアートのホームページにある種の脅威を覚えているのではないかと・・
 だから、闇雲に「
そうじゃない!あり得ない!」と言ってくる。そう言えば、今年初めの例では、450〜470馬力が気に食わなかったようです。
 私から言わせれば、どこかの割増しの●×タービン装着で
700馬力の方がよっぽど、あり得ないはずなのに・・それは許せるようです。

 自分が体験してないのに、いきなりそんな事はあり得ない!と決めつけるのはあまりに、能がないと思いませんか?レーシングアートのユーザーであれば、いつの間にか『速いの当たり前、調子が良いのは当たり前。』になって、インターネットなどで流れている間違った常識には、興味を示さなくなっていきます。

 でも、体験しなばければ理解出来ないのだから、まあ仕方がないか〜。って現在の状況も自然と受け入れられるようになっています。
 でも、今でも不思議なのは、あちこちの掲示板などで、レーシングアートの記事(?)を引き合いに出している事実です。
 まだまだ、成功しているとは思えない、弱小ショップのレーシングアートの言っている事を何故にここまで引き合いに出す必要があるのか???

 しかし・・・実は確実に時代は変化し、今まで隠され続けた真実に気付き始めた人達が着実に増え続けている変化の過程に来ているだけなのかもしれません。

 本当に良い日本独自の”クルマ文化”の到来は、すぐそこまでやってきています。・・・少なくとも私はそう信じています。この先何十年掛かろうともいつかはそんな時代が来ると・・・

 いつの間にか、ずれて来ました。
 このページで言いたかった事は、”
尊敬されれば引退”って事です。
 この仕事をしていて、私の御機嫌を取っても何もプラスは無いのに・・ユーザーに持ち上げられる事も多いのですが・・それって私にとっては、「
そう。」って事にしかなりません。私が行なっているのは、まともなメカニックなら、本来なら誰でも出来て当たり前の事です。
 誉めるのなら、世界中で私しか出来ない事が出来てからにしてって・・

 現時点で、「尊敬してます!」って言われたら、『おととい来やがれ!』って事ですが・・その尊敬って事に慣れてしまっている自分に気が付いたら、その時は引退でしょうね!
 
カリスマなんて言葉も同じく嫌いですが、その言葉を掛けられていて、最近は何の努力もしていないと言う事に気付かない”どこかのある人に”この言葉を送りたいと思います。
・・・本来、あなたは出来る人だった筈です。何故努力を止めてしまったの?私が新人メカニックだった頃、あなた自身が、自分が出したデータだけを信じなさい!と教えてくれたのに・・・何故自分で作業し、きちんとデータを出して、真実を確かめようとしないの?メカニックの中にはきちんと作業出来ない人もいます。手抜きを平気で隠す人がいます。彼等が出す結果を鵜呑みにしていて良いの?それは、歳のせいと逃げているの?・・・まじで引退は近いのですか?・・・

 2〜3日前にテレビで世界最少のプラスチックのギアを作製出来る会社(年商27億だって言っていました。)の社長が、「誉めてくれるのは当たり前、感動を与える仕事が出来なければ、会社の存在価値はない!」って言っていました。
 それを食事しながら、ボーと見ていて『
俺も仕事で感動を与えられるようにならなきゃいかんなー』って改めて、気合いを入れ直す事にしました。