トラブルには気付かない?

 アイドル調整不良による”トラブル”なんて、気が付くはずもありません!

 一般ドライバーが気が付くようなら、メーカーの負け)です。皆さんが気が付かないようにしてクルマを制御しているのです。

 このことを私は、『メーカーは、クルマを家電にでもしたいと考えているようだ!』とよく話します。クルマは誰が何と言おうと機械です!日々点検、調整、油を注して・・するのが当たり前!メンテナンスフリーなんて”糞喰らえ!”です。

 でも、皆さんはその恩恵を受けています。
 これもよくお話する事ですが、『
クルマに特に興味もなく、普通に走れば良いと思っている人達には、その方が良いのです!』でも、少なくともこのホームページに興味を持った人達は違うはずです。
 
趣味として・・楽しみとして・・少なくない貴重なお金を掛けている人達のはずです。

 その人達にとっては、この機構は邪魔です。マイナスです。

 アイドル調整をしないクルマは、日々アイドリング回転が下がっていきます。しかし、クルマの方でそれをカバーしていきます。正規のアイドル回転数は750rpmです。それが、749・・748・・747・・と下がっていきます。しかし、コンピュータで+1・・+2・・+3・・と回転を上昇させるようになっています。650rpm位まではそれでも何とか変な症状は出ません。しかし、500rpm近くまで狂ってくると段々おかしな症状が出始めます。

 一番代表的な症状が、この3つです。
1.通常は、750rpmで安定しているのに、信号で止まる直前にクラッチを切った途端に、”とっとっとと”という感じでエンジン回転が500rpm付近まで下がり、最悪エンジンがポトンと止まってしまう。しかし、エンジン再始動で何ともない。そして、この症状はいつも発生する訳ではない。
2.エアコンオンで正常な場合には、アイドリングが結構正確に100pm上がります。それもキビキビと。
 ところが、アイドル不調なクルマは、エアコンオンでこれも”
とっとっとと逆に下がってしまう。そしてエアコンがオンになったりオフになったりするたびに、この”とっとっとと”を繰り返す。
3.エンジン回転が不定期に(=突然)ブーンブーン480rpm〜1,500rpmを上がったり下がったりする。クルマによって冷間時のみだったり、温間時のみだったり・・

 こんな症状は、殆ど全てのFC、FDのオーナーは経験しているはずです。

 でも、それがアイドル不良が原因で、簡単に直せることも殆ど知りません。(→実はこれがレーシングアートの魔法中身その1なのです。)
 当然の事ながら、私は魔法など使えるはずもなく、この
ポイントを知っているかどうかだけの違いです。

 でも、私にとっては何の不思議もない事なのに、皆さんが驚くこの今の環境自体が不思議でなりません。
 全てのメカニックが出来る魔法の筈で『
何故出来ないの??』って考えています。

 でも、実はこれからが問題なのです。アイドル不調がアイドリング回転のみに限ったトラブルではないのです。
1.まず、機械で物理的に調整しないといけない物をコンピュータで無理矢理調整することで、エンジンは常にカブリ気味になっています。プラグも燃焼室内もカーボンがドンドン溜まります。
2.アイドル不調を始めとしたトラブルが発生すると、コンピュータでは”異常”と判断して、エンジン保護の為に安全な方向に制御を切り替えます。つまり燃調を濃く、点火時期を遅くなどが代表的な物です。

 そうすると、当然の結果として、クルマは遅くなります

 だから、レーシングアートの魔法を味わった人達全員が「クルマが軽くなった!」「フケ上がりが良くなった!」「低速トルクが上がった!」と歓喜(?)の声をあげてしまうのです。

 当たり前のことを驚くのです。

 だから・・アイドル調整不良についてのトラブルには、100%のオーナーが気付いていないのです。

 ついでに言うと、コンピュータで行なうアイドル制御を含む全ての制御方法は非常に弱い機械的な力で行なっているものです。
 だから、スロットルの
CRCによる洗浄が生きてくるのです。
 スロットル部分がスムーズに動いて初めて、全ての制御がメーカーの狙い通りに作動するのです。

 だから、魔法が生きるのです。

 ただし、CRCを塗る箇所や、ペダルの踏み方にもコツがあるので、ただ闇雲に行なっても魔法は完成しないのです。
 実際に次の項目
2.の作業方法を完璧に行えば、必ず、魔法は出現します。出現しないのはあなたのやり方が全然ダメと言うことで・・やはり、精進(?)が必要です!!