レーシングアートの見積りに付いて

 まず、断っておきますが・・
 原則として、詳しくお話をしたこともない人がいきなり見積りを請求しても、返事を出すことはありません。

 それは、”作業工賃だけで全てを判断する人”に何を話しても無駄だと考えているからです。
 もちろん、この時代少しでも安い方が良いに決まっています。

 しかし、”値段が全てではないことは、どんな人も既に経験済みの筈で、それでも解らない人は、『一生無駄な金を払ってろ!』と私は考えています。

 いきなり、激高モードで始まりましたが・・ここからは、少し冷静に進めましょう。

 本来、作業工賃の考え方は、ディーラーや修理工場はもちろん、チューニングショップも例外ではありませんが、設備や作業者の経験や技術の度合いなどを複合的に加味して、社会的に確立されている物です。

 それゆえ、安い工賃ではやって行けないので当然手を抜くし、高過ぎる工賃では、誰にも相手にされません。

 もちろん、チューニングショップの中には、特殊な業界ということを傘に着て、法外な報酬を得ているところもありますが、今の世の中の状況では、とても許されるものではありません。

 その辺りの、判断が正確にできるような一資料として参考にして貰えればと考え、また、レーシングアートで作業しようかな?と考え始めた人に簡単にレーシングアートの作業工賃及び、見積り書について、説明したいと考えます。

1.見積りは、平均的な車輌に対する物です。
 トラブルを抱えていたり、他のショップや自分で何か変なことをやらかして(?)いた場合で、その部分が原因で作業時間が伸びた場合には、その延長作業時間工賃については、お客様に請求することになります。
 よくあるトラブルのパターンの場合には、大体の予測追加工賃もお伝えすることもあります。作業依頼時に御相談ください。

2.トラブルが発生したら、すぐに連絡を取ります。
 当然、予期せぬトラブルが発生した時点で、作業を一時中断して連絡をとり、きちんとトラブル内容を説明した上で、お客様の了解を得てから作業を続行します。(この時、大体の追加工賃をお知らせします。)

3.しかし、連絡がうまく取れない場合や、どうしてもその作業を行なわなければならず、そのことで、本来の作業が遅れるような場合や、連絡を取ってもすぐに連絡が貰えない場合などは作業を進めることもあります。(→非常に稀な状況とお考えください。)

4.特に、レーシングアートで初めて行なう特殊な作業に付いての見積りは、充分な作業時間の検討を行なった上で、計算していますが、予想不能な追加作業が発生することがあります。
 その場合には、上記と同様にその時点で連絡を取って詳しく状況を説明し、了解を得た上で作業を進めます。
 (開店当初、特殊な作業を行なうつもりなどさらさらありませんでした。疲れるだけで儲けが少ないからですが、何故だか最近は特殊な作業の方がメインになりつつあります。不思議な傾向です・・)

5.いわゆる、”ワンオフ(=非常に特殊な作業で、一回きりしか行なわないような作業の場合)”では、作業時間が殆ど予測不能な場合が発生することもあります。
 また、業界他社と比較しても御理解頂けると思いますが、ワンオフ作業の場合には、非常に高額な工賃になります。(=目が飛び出るくらいの請求書がくるのが、業界の悪しき常識です。)
 ただ、レーシングアートでは、あくまでも作業時間がベースになっているので、いわゆる”ぼったくり”はありません。
 しかし、特殊な作業は、時間工賃も通常工賃とは異なります。
 よって、結果的に高額な見積りとなる場合がありますので、あらかじめ御確認ください。
 (”ワンオフ”作業など全く行なうつもりはありませんでした。本当に大変なだけでそれに見合う費用を請求できないからです。がしかし、これも何故だか増えつつあります。何故だが全く理解に苦しみます・・・)

6.最後に、レーシングアートの工賃は、決して高くもなく、安くもなく、正当な工賃であると自負しております。
 原則的に、実質掛かった時間で工賃計算してあります。
 見えない部分でも決して手を抜かないのが、レーシングアートの”プライド”です。
 その工賃が不満であれば、遠慮なく他社に行って作業を行なってください。
 そしてもし、他社が同じ工賃であれば、レーシングアートの作業の方が必ず、高いクォリティと、その結果として高い効果を発揮するはずだと思っています。(→アイドル調整やフルード交換ごときで、きちんと結果が出せるショップはそうそうないと思いますよ!)
 しかし、勘違いしないで欲しいのですが、私は偉そうに自分の技術を自慢するつもりなどは、さらさらありません!(同業他社で、「うちは、高い技術を誇っているから、高いんだ!」と変な自慢をする所もありますが・・)逆に、私自身は、『もう少しやれれば良いのに・・』と日々努力を怠らないようにしているつもりです。
 第三者的に自分を判断し、業界の悪しき構造を知り尽くしているからこそ、言えることです。
 その辺りの事情を御理解頂けると有り難いと考えています。
 ただし、だからと言って、こちらで決定している工賃を無理矢理押し付けるつもりもありません。疑問に感じたら、「何故。こんな工賃なの?」といつでも聞いてください。
 必ず、納得のいく説明を差し上げます。

 どちらにしても、まずあなたのその目で、その耳で、その五感で、レーシングアートの作業方法を、作業効果を確かめてから、見積りを御依頼ください。
 そうでなければ、
見積り金額の本当の価値は御理解頂けないと思っています。安易な作業依頼や、見積りはお断りすることすらあります。
 (
よく「お客がやりたいことをやってよ!」と言われますが、最終的にあなたの不利益にならないようにという”親心(?)”と考えてください。

 以上。作業を御依頼頂くための簡単な(?)説明でした。