バッテリー交換??(FD3S、FC3Sの場合)
『バッテリー交換(?)なんて!』と考えている人がほとんどでしょうね!
ところが、これも重要なパーツです。
単純なところでは、コンプレッションが低くなったクルマでは、バッテリーを新品にしておけば、結構調子良く走れます。この話はまた今度しますが・・
レーシングアートでは、バッテリーの銘柄にもこだわっています。レーシングアートの独自の過酷なテストをクリアした銘柄は2つしかありません。皆さんが、多分聞いたこともない銘柄です。(実際の銘柄は直接お問い合わせくださいね。)
また、交換作業にも不思議があります。(私に取っては当たり前→初めてのユーザーには不思議。)
第一の不思議:交換工賃もきちんと頂きます。どんなショップでも大体は工賃サービスが多いでしょうね。多分。
第二の不思議:交換時間に1時間近く掛かります。これが最も不思議がられますが・・実は、この作業時間に秘密(?)があります。
ポイントは、3つ。
1.バッテリー端子を念入りに綺麗にします。細かいヤスリとサンドペーパーとを使用して、充分に面を出します。
新品バッテリーのトラブルのほとんどは、端子部の接触抵抗の増大が原因です。更に、ここが重要ですが、オルタネーターなどの破損にまで、影響が及びます。
通常、FCやFDでは、15万キロ走行までオルタネーターが破損することはまずありません。15万キロ以下でオルタネーターが破損した人の90%は、バッテリー交換をいい加減に(=普通に)行なった人です。ついでに言うと、残りの10%は、電気系にトラブルを発生させた人です。(”させた”が重要です。=電気配線に変な作業を行なった人です。)
2.バッテリートレーまで外します。
メーカーでは、バッテリー液が流れて、道路にまでスムーズに落ちるように通路を設定していますが、非常に狭い通路です。少しの埃ですぐに詰まってしまい、ほとんどの車輌では、既に、詰まっていて、別の場所へと流れていってしまいます。その通路を綺麗にし、本来設定している正常な通路を確保します。
3.大量の水で洗い流します。
バッテリーのみを外して、ザー。
バッテリートレーを外して、ザー。
バッテリートレー単体、取付けボルト、バッテリー止めステー、そして、バッテリー端子を充分な流水で洗い流します。正常な通路も、異常な通路も”大量”の水で全てのバッテリー液を洗い流します。少しでも残っていると、雨とか洗浄時の水で異常な所へバッテリー液が流れていきます。
ここで、この作業の重要性が解ったら、偉い!!
実は、FCもFDもバッテリーの下にオイルクーラーのホースが走っています。バッテリー液は希硫酸です。この液のせいで、オイルクーラーパイプが破れて、あわやエンジン破損というトラブルが発生したことがあります。
トラブルに慣れている(?)私が試乗していた時だったので、僅かな変化にいち早く気が付いてエンジンを停止させたので、何の問題もありませんでしたが、普通のユーザーなら、何の変化も気付かず、エンジンが停止して、全てが終わった時に初めて「何が起きたの?」とのんきな感想を持っても、その時には、既にエンジンは、木っ端みじんです。(因に通常のエンジン破損より、パーツ代が高価になります。)
トラブルにも、いろいろあるものでしょう?対策や修理をやる方も嫌になる程のトラブルがあるものです。
また、今のクルマは、数多くのセンサーからの信号をエンジンコンピュータで判断して、エンジンを始め、その他のパーツを細かくコントロールしています。
一方、バッテリーの電圧が下がると、フィードバック機能が働きます。しかし、充電が進むとまたフィードバックは解除されて・・また、下がるとフィードバックが働いて・・
その内、調子が悪くなって、ついには、エンジンの調子まで悪くなって、パワーすら出ません。そんなクルマに乗っていて、楽しいですか?
レーシングアートで言っている”持っているパフォーマンスを引き出す!”というのは、こういう一見つまらないが、重要なポイントを一つ一つ押さえていくことなのです。
少しだけ、理解して貰えましたか?
多分、理解できる人は少数派でしょうね。でも、実際にトラブルに遭遇すると『あれっ!』と気が付くものなのです。それからでも、遅くはないのですが・・
早く気が付けば、修理に掛かる費用も少なくでき、嫌な思いも少なくてすむものなのですが・・なかなかネッ!!