カーボンのせいでコンプレッションが・・

 今日のことです。

 先日から、相談、初期点検、見積り、作業予定と着実に(?)レーシングアートの新規ユーザーへの道を歩き始めた人が突然メールを送って来ました。

「まだ気にしているのか」と思われるでしょうが、まあ、聞いてください。

先日、プラグ交換時にコンプレッションチェックしてもらったとき、ディーラーでの測定値はF側がR側と比較して、平均で0.7kg、最大で1kg下がっていたのに対し、F、Rとも10kg台で、ローター差もほとんど無いという結果が得られましたよね(思い出してください)。
その後のアイドリング調整時、エンジンがかなりかぶっていたようなのですが、エンジン内がかぶっている場合、コンプレッションの測定値が高めに出ることはありますか(ローター差がほとんど無くなるくらいに)。

 状況を少し説明しましょう!
 あるディーラー系中古車店で、約4ヶ月前に無事故、無修正車ということで購入したクルマが実は大変な(?)事故車だった。(→
にもかかわらず、なかなか事故車ということを認めず、第三者機関でのデータを突き付けてやっと認めた・・・
 でも、購入時にいろいろサービスして貰ったり、格安なクルマだったり(→
本当はここで気が付くべきでした!!)、新規に買換え購入すると70万円以上の新たな出費があると言う理由で(→まあ仕方のない選択でしょうね。)、レーシングアートの初期点検で”大幅な”欠点が見つからなければ、このまま乗ると決めての『初期点検』でした。

 さて、問題はここからです。・・
 先にディーラーでコンプレッションを測定して貰いました。その数値は下の表の上段です。しかし、私としては今後のこのクルマとの付き合いを決定する大事な判断材料は、いい加減なデータではいけないと説得し(?)改めてレーシングアートで測定することを薦めました。
 本来なら、バッテリーをレーシングアート推奨の新品に交換してから測定しなければ、本当に信頼性のあるデータとは言えませんが、判断材料としての測定ですから、将来、測定し直すという条件付きで測定しました。それが表の下段です。

 

F

8.9/8.8/8.6 244rpm

R

9.6/9.3/9.5

怪し気ディーラー測定値

F

10.2/10.2/10.0 254rpm

R

10.3/10.0/10.2 249rpm

47,296km


 
※今回は、あくまでも参考データです。後日きちんとしたデータが出たら、責任を持って報告します。

 今回、非常に珍しく良い結果でしたが・・
 本来なら、
この逆当たり前です!!
 それを心配しての私のアドバイスでした。(→
実際にその可能性が非常に高いと考えていました。購入時に車検対応マフラーが装着されていたり、これだけ”嘘臭い”ディーラーのやることです。それくらいやるだろうと・・・

 今回は、このようにたまたま良い結果でしたが、私が言いたいのは、ディーラーであれ、提出されたデータをそのまま信じるのは、『非常に危険だ!』と言うことです。(→提出された数値のみを丸っきり信じるのは非常に危険です!節操のないメカニックでは、測定すらせずにでっち上げたデータを提出する事すらあります。過去にそんなことも実際に経験しましたよ。
 
本題に入るその前に・・
 何故こんなデータになったかの理由から、推察してみましょう。
 
1.まず、バッテリーが既に限界を過ぎた物である。
 
2.多分、測定者がいい加減なメカニックで測定用のアダプターの締付けトルクが均一でなかった。
 という事情だと考えられます。
 今まで、散々痛い目に合いながら、何故そんなディーラーの技術を信じてしまうのか?私には非常に疑問であり、いつまでもそんなディーラーのデータに
しがみつくユーザーにも怒りさえも覚えます。(→激高モード1速?=瞬発力はあるが、スピードが出ない??)

 しっかり、考えましょう!しっかり、見据えましょう!

 きちんと作業出来るのか?本当に信用出来るのか?

 さて、本題です。
 カーボンが溜まり過ぎたことが原因で、この二つのデータが出る可能性があるのか?答えは、””
絶対にノーです!!””
 しかし、気持ちは解ります。雑誌などで「
カーボンが溜まることでコンプレッションの数値が変わることがある。」という記事を見たのでしょう。
 でも、それは
理論的な可能性としてあり得る話でしか過ぎません!
 まず、
それ以外の”要因”で大幅に数値が異なります。他のページでも既に述べてありますが、バッテリーの寿命、バッテリー銘柄、セルモーターの状態、年式(50万台は少し?疑問?)など多くの要因があるのです。その不確定要因を全て押さえるのが先決です。そして、全ての要因を全てきちんと押さえてから、「もしかしたら、カーボンかも?」などと言えることなのです。

 また、レーシングアートでは、もし、万が一そんな事があれば、即(!)その場で伝えます。そして、『そんなエンジンは、捨ててしまえ!!』と言い渡します!!

 そんなことは、1万台に一台もありません。だってエンジンのページでかなりひどいエンジンを解説しましたが・・
 あんなにひどい状態でもしっかり低いコンプレッションになっていましたから・・??

 改めて言っておきます。
 
いい加減な情報を信じないでください信じていいのは、自分が経験して確実に体感出来た結果のみです。

 そこから、脱却出来ない人は間違いなく、何度でも騙されます。
 騙されるのが、本当に嫌なら今日からすぐに実行しましょう!!
 自分のクルマを守るのは、自分しかいません!!