優先順位は非常に重要です!→エンジン破損に繋がる危険が大です。
特に電気系統の修理では、優先順位が非常に重要です。
通常、エンジン破損を引き起こす可能性が高い部分から修理しますが、あまりに修理の効果が大きい場合、他のトラブルでエンジンを壊す可能性が出てきます。
ここに、
A.トラブルの大きさ(=エンジン破損の危険性)として100、修理の効果として10
B.トラブルは80、効果は20
C.トラブルは20、効果は100
D.トラブルは10、効果は10
のクルマがあるとして、順番は、A→B→D→Cになります。これを修理の順番を間違えてA→B→C→Dとしてしまった場合、Cの作業後、1週間もしない内にエンジンを破損させることになりかねません。
今のところ、真剣に電気系統の修理を行なうショップも無いようですか・・電気に付いてはあまり心配要らないと思いますが・・
同様に、冷却水の漏れ修理、バキュームホース対策にも厳格な優先順位が存在します。
冷却水漏れの作業優先順位を間違えると、反って大幅な水漏れを引き起こし、それまで対策した部分をもう一度作業する必要も出てきます。つまり、“二度手間”!更に、急激な水漏れでエンジン破損や、ハウジング自体を歪ませる人もいます。
バキュームホース対策は、更に深刻です。バキュームホース対策はきちんと作業すれば、誰にでも必ず大きな効果が得られますが、電気系統や冷却水漏れの修理と深く関わりがあり、中途半端な修理段階で作業すると、最悪なパターンでは、ショップの帰りの一般道で一発アクセル全開で、エンジンが2度と掛からなくなる程のエンジン破損が待っています。
また、修理作業の優先順位を決定するには、かなりの経験を必要とします。慎重に作業を進めている筈のレーシングアートでもたまに『修理の効果が上がり過ぎてしまったので、次の修理が終わるまではあまりブーストを掛けないようにしてください!』ってこともあります。
正直、機械の面白いところはこういうところにあると思います。
悪いことも良いことも、行なった事が必ずその本人に跳ね返ってくる!もう余計な事をしたことすら忘れていた頃に突然とんでもない症状が現れるが、よ〜く思い出してみると自分で駄目な事をやってしまっていた。(=最近、FCで5年以上前に4個あるブレーキランプの内側2個を点灯しないようにしていたユーザーが今頃になってトラブルを経験する時期がやってきて、「とほほ・・」と泣いていた事がありましたね。)
しかし、あなたがあくまで猿真似に徹した場合、エンジンを破損させようが、ミッションやデフを破損させて大怪我しようが、レーシングアートには何の責任もないことは言うまでもありません。
相変わらず・・レーシングアートの答えは『きちんとした作業が出来るのなら、ドンドン真似してくださいね!』です。