配線、配管をまとめる。

 配線や配管をまとめる処理が、一番、プロとアマチュアの差がハッキリ出るところです。(=プロとアマチュアの差とは経験の差であり、下記の項目を如何に考え抜いてきたか?に依ります。)一見無造作に、配線や配管をまとめているように見えますが・・
1.
最短な長さに決定してする。
(バキュームホース内の空気の容量をなるべく小さくし、容量アップの悪影響をなるべく少なくする。)
2.
最適な長さにする。
(エンジンの振動などで、自由に動くように設定する。ここが一番難しい!)
3.エンジンの振動で、配管や配線が
金属部のバリなどに触れないように設定する。
4.どうしても、金属部に当たる時には、当たっても
切れないような対策を充分行なっておく。(コルゲートチューブなど)
5.熱やオイル、バッテリー液などの
影響を受けない場所を通す。
6.取付け後の
作業性を考えて、交換やメンテナンスがし易いように、充分なスペースを考えておく。(重要です!)
7.
耐候性の高いタイラップを選択する。(→安いからと安易な選択をしない。)
8.タイラップの使用量は、適切な部分に
最少数で確実に止める。(→ベタベタ、とにかく数が多いのは作業の前に適切な止め位置を予測していない証拠です。)
9.タイラップの切り口は、後の作業に悪影響を及ぼさないように
なるべく短く綺麗に処理する。(ただし、粗悪なタイラップを使用した場合には、外れるのを防ぐために長めに残す必要があります。→基本的に粗悪な物を使用する事はプロとしてと考えてください。)
など。

 綺麗に適格に処理するのに必要なのは、自分で一番良い方法を真剣に考えることと、プロが処理した方法をよく観察して、何故そこなのか?を充分考えることです。
 どうしても、解らなければプロに聞くのが一番ですが、それで、出来るようであれば苦労しません。プロのやった仕事を真剣に考えるのが一番の早道かもしれませんね!
※かく言う私も満足の行く作業が出来るまで、一年以上費やしました。考えて考えて、工夫して工夫して・・一年です。)

 付け加えると、当然、テーピングもいろいろな状況を予測して、最善のテーピングを施してあります。レーシングアートでは、テープの材質までもその配線の要求に合わせて選択してあります。
※現在、テープの種類は2種類をその目的(=防電磁波、防水など)に合わせて使用しています。