整備書を信じ過ぎない!

 「何それ!」と思って当然ですよね。
 かく言う私だって初めはそう思っていました。(=
整備書は絶対だ。と。)

 整備書通り作業するのは、もちろん、基本中の基本ですが..

 信じ過ぎてはいけないのです。
 例えば、
1.フロントロアアームを外す場合:ステアリングナックルからボールジョイント部を外す時に、“メーカー専用工具”を使用して、“整備書通り”に行なっても決して外れません。
2.足廻りブッシュなどは、代表的な作業です。整備書通りにやると100%ブッシュ自体を破損してしまいます。(→実際にやっちゃっているショップを数多く見掛けますが・・残念ながら!)
3.フロントハブのプリロード調整も、整備書通りではまず失敗します。
 それ以外にも幾つかあります。
 これらの注意点は、“
ちゃんとした”メカニックなら当然知っています。

 しかし、ここで皆さんに勘違いしないで欲しいのは、”作業の基本はあくまでもメーカー発行の整備書です。”と言うことです。
 ただ、『
整備書を決して信じ過ぎてはいけない!』ということです。

 しかし、こんな風に言うのは簡単ですが、素人ではきっと混乱しますよね。

 でも、敢えてもっと厳しく言うなら、
 『
そのさじ加減が理解できないのであれば、自分では触らないでください!』です。

 結局、痛い目に遇うのはあなた自身です。

整備書通りに作業するのは基本中の基本です。それすら出来ないのに、整備書は在ってもしょうがない!と思うのは大間違いです。整備書通り作業が出来ないのにそれ以上の事が出来るはずもありません。
しかし、その中に0.数%のミスが存在するのも事実です。本来、整備書は実際に整備を担当する人が草案する物ではありません。また、実際の文章自体は整備否、機械の事を何も知らない人達が作成する事もままあります。それ故、単純な誤字脱字に限りなく近い物から、設計、製造はした事があっても実際に修理していない人達の勝手な思い込みから派生した文章もあります。
それ自体を見抜くのは難しいので、後は経験で嗅ぎ分けるか?実際に失敗して学ぶしか手はありません。私自身数多くの失敗を重ねてきています。その数が多ければ多い程、勘ははたらく物です。しかし、失敗を生かせないのはただの馬鹿者でしかないので、充分な注意を払った上での失敗と言う意味ですから勘違いしないようにしてください。