魔法の基本:負のフィードバックを無くす!

 正規会員であるか?ないか?に関わらず・・未だに“魔法”そのこと自体に、に引掛かる人が多いのにはまいります。

 魔法って言っている事には、説明が面倒くさいのが一番の理由ですが、会員になって電気系統の修理を完璧に近いところまで修理した人にしか本当の意味は解らないだろうと思っているからです。
 ここで、再度説明したからと言って、理解できる訳もないのですが・・繰り返し説明する事自体も飽きて(?)きたので、もう少し解りやすく説明する事にしましょう!

 現在のクルマは、かなりの部分“家電”に近い状態になっています。ここで言うところの家電とは=電子制御がかなりの部分を占める製品と考えてください。

 新型車になればなるほど・・その割合はドンドン大きくなってきます。例えば、FDでも、年式に従ってドンドン制御方法が異なってきています。(→よく1型、2型・・って言葉を聞くのですが、こんな表現をする人は何も解っていないと嘆かわしく感じます。)例えば10万台でも数回、60万台でさえ10回近く変化していると考えています。ここで言う変化とは、制御方法の変化を言っています。
 その変化を見つける度に、取付方法や、修理方法を変化させる必要が出てくるので、『
いい加減にしてくれよ!』とブツブツ言いながら、新たな対処方法を考える羽目になるのですが・・それは、仕事の一環ですから、仕方がないとしても・・・

 それらの変遷に影響されない対処方法がひとつだけ存在します。それが、レーシングアートの言う“魔法”です。

 本来、フィードバックは必ず必要だと考えています。そのお陰で、皆さんはロータリーエンジンの決定的な欠点とかを感じる事もないのですから・・ローターエンジンでは特に排気側がペリフェラルポートである場合、アイドル回転が安定しにくく、排気ガスもなかなかクリーンに出来ません。(→それで、RX-8ではサイドポートにしたのでしょうが・・)
 しかし、電子制御が発達したお陰でその欠点はかなり軽減されて、正常なクルマでは殆ど感じる事もなくなりました。一番代表的なフィードバックがこの種のフィードバックですが、それ以外に最低でも約200種くらいはあります。(=レシプロエンジンでも、最低60種くらいはあるはずです。
ただし、この数字はかなり大雑把です。ある種“勘”みたいな物???)

 それらのフィードバックの中には、レーシングアートで負のフィードバックと考えている物があります。それらは多分20種前後でしょうか?それらを全て働かなくする事が魔法なのです。
 例えば、スロットルにCRCを・・なんて言われて、意味が解る人などいないと考えていますが、スロットルの調整を行なうソレノイドバルブが作動しないくらい、スロットルが硬ければ、負のフィードバックが作動し始めます。
 その負のフィードバックは、スロットルが硬いと言う原因が無くならない限り、掛かり続けます。その時、もしバッテリーを外して、エンジンコンピュータをリセットしたからと言って、直るどころか、反って初めからトラブルを検索し始めて、2〜3日後にはもっと悪いフィードバックが掛かります。(=他のページで、調子の悪いクルマは、リセットするんじゃない!と記載したのはそのせいです。)
 更に、レーシングアートの魔法がすぐに消えてしまうクルマが存在するのも、負のフィードバックが掛かる原因がクルマに残っているからです。その負の原因を全て直してしまえば、ずっとプラグの寿命まで魔法は消えないのです。

 では、「フィードバックを、全て消してしまえ!」と単純に考えるのは、考えの単純な(?)力のない(?)ショップでしょうか?先にも述べたように、負のフィードバックは、200中20でしかありません。残りの180は絶対に必要です!

 この事を証明する例は、フルコンの装着でクルマが普通に乗れなくなった!少しアクセルを戻すと、恥ずかしいくらいのバックファイヤーが出ます!ってことでしょうか?
 まあ、それを楽しんでいる人達には何の欠点でも無いでしょうが・・・少なくともレーシングアートの会員であれば、「
不愉快な事象」と捕らえるでしょう。「エンジンもいじっていないのに・・・何でこんな我慢をする必要があるの?」と。

 また、少しでも負のフィードバックを抱えていると、燃費は極端に下がってしまいます。

 気分も悪い!(=趣味で楽しく乗りたいだけなのに・・反ってストレスが溜まる!)
 
燃費も悪い!(=走れば走るだけ、パワーに関係ないガソリンを無駄にしている。)
 
クルマの調子が悪い!(=パワー、トルク共に落ち込みます。当然、レスポンスも極端に落ち込みます。ここが一番重要?)
 
そのままでは、エンジン自体も危ない?(=かなり、重症な場合では、それが原因でエンジン破損まで繋がる事もあります。)
 
本来、フィードバックとはそう言う事です。つまり、“エンジン破損を防ぐ!”のが最大の目的です。しかし、このフィードバックを取り除いたフルコンがあるとすれば・・致命的です。訳が解らないエンジン破損などあり得ません!どこかに必ず原因が潜んでいるはずで、それを直す事が出来なければ、クルマをいじらないで欲しいとまで考えます。

 これらの不具合がドンドン出ていても、それでも構わない人には“魔法”など全く必要ありません。(=決して、突き放している訳ではありませんよ!ここに全ての価値観を求める人でなければ、レーシングアートでの作業は無駄になると考えているのです。)

 少しだけ、解って貰えたでしょうか?

・・・魔法など存在しない!でも、魔法さえ使えないメカニックは、何も理解していない!って事???・・・