冷却水漏れの大雑把な順番について・・・

 下表は、大体の順番です。
また、今後のレーシングアートでの観察によっては、
項目が増えたり、減ったり(=まず、ない?)することもありますし、順位が大幅に変わることもあり得ます。

 今後、少しずつ各項目について、詳しい情報(→画像含む予定?)を追加していきます。

 くれぐれも・・・・これだけの情報で、早とちり(?)しないようにお願いします!
 そうでなければ、簡単にこの情報を逆に悪用するお店が現れないとも言えません。(=
全く!!!最近、猿真似するお店が増えているので・・・腹が立ちますが・・・本当のデータを判断する力も必要です!『騙される人も悪い!』とあえて、言っておきましょう

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まあそんな、短絡的な人は居ないとは思っているのですが・・・
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漏れ箇所

漏れ方と一番多い原因

対処法

サーモスタットOリング

Oリングの弱い所から。(→全周の6分の一がやや薄い!)
何らかの原因で、過去にオーバーヒートを起こした事がある。
元々、弱いがクルマが正常なら漏れな
い!

面研して、SPLガスケット。サーモスタット&Oリング新品交換

ラジエターキャップ口のキズ

白い粉痕が出る。
殆どの場合、オーナーが自分で水量をチェックした時、力を入れ過ぎて・・キズ付けた。(→結構、多いです!注意!!)

キズを確認するために中古1,000番ペーパーで丁寧に磨き、その後1,000番相当のヤスリで面研。

後付けセンサー部

緑色の粉が大量に出る。クーラント臭もかなりひどい!!
造りの悪い(?)某メーカー品を付けると、ホースバンドの止めしろが少な過ぎ!また、使用しているアルミ鋳造物の純度が粗悪!→簡単に腐食する!

取り付け部変更。

後付けラジエター本体

特に四隅にクラック発生。初めは薄緑色の粉が出て、やがてジュルジュル漏れる。(→粉の状態で対処すれば、第一段階で修まるかも?)
溶接部の強度が弱過ぎ!→特にFDはボディ直付け状態のため歪みやすい!→クラック発生!
腐食にも弱く、3年もたない!

ノーマルに戻すか、溶接がしっかりした信頼性の高い製品に交換する。

ウォーターレベルセンサー部

センサーのネジ部が割れる。
少し漏れている事がたまにあり、それを“増し締め”してしまった場合。
プラスチック製だが、簡単には割れない!筈!!

新品交換

ウォーター・ロアホースのエンジン側

白っぽい粉を吹いている。
この部分は、特に重要!
見ただけでは判断しにくいが、第二段階までかどうか?→微妙な状態?

パイプ部を綺麗に磨いてチェック=重要!
本体自体の交換が必要かどうかの判断方法はこれしか無い!!

ウォーター・アッパーホースのエンジン側

焦げ茶、或いは濃い黄色の粉が付着。
この部分だけでは、判断しにくい。全体の状態をよく調べます。

パイプ部を綺麗に磨いてチェック=重要!

エアセパレータータンク〜リザーブタンクのホース

冷えた時にエアセパレーター側のみ減る。
繋ぎ目が多いので、全て調べる必要があるが・・・レーシングアートでは殆ど交換してしまう。

ホースを対策品に交換し、トライドンで締め付ける。

スロットル下側ホース

ホースの口から白い粉が出る。
40万台以降の方が、調べにくい!がここも注意!

対策品に交換し、トライドン。

スロットル上側ホース

ホースの口から白い粉が出る。
粉の状況だけでは判断しにくい!全体を観察して、対策を決定!

ホース内側を綺麗にして、トライドン。(→場合によっては、15mmカット)
ダメなら新品交換→サージタンクを外して作業。

エアセパレータータンク下側のホース部

ホースバンド部分に緑色の粉が付く。
比較的軽度のオーバーヒート状態が長い間発生していた場合に多い!

ホース内面を綺麗にして、トライドン。ダメならホースを新品交換。

ここから上の項目を、第一段階で行なう事が多い。
第一段階を終えて、一旦確認します。低速トルクは増大するが、水漏れは反ってひどくなると、第二段階が必要になります。

エアセパレータータンク本体

上下接着面及び、金型合わせ面から漏れ、薄緑色の粉が出る。
比較的少ない!
逆にここが割れるクルマは、かなり重度のオーバーヒートが疑わしい!

エアセパレータータンク新品交換。ただし、アフターパーツ不可!(=口の出来が心配。)

リザーブタンクのホース入り口

2重構造だが、たまにエアを吸う。エアセパレーターのみ時々減る。
この部分かどうかは、発見が困難!充分な観察力と経験が必要か?

リザーブタンク本体新品交換。(左側のインナーフェンダーを外して作業する。)

ラジエターの出入り口部

滅多にないが、かなり劣化した物だとあり得る。
安い2層ラジエターにありがち!(→時々ひどい状態の製品がある。)

ノーマル新品交換。

ここから下の項目が、第二段階になります。
なお、第一と第二段階の間の項目は、そのクルマによっては、行なう項目になります。

ウォーターポンプ裏側

オルタネーターの下側付近に黄色い粉、点々とある。
一番多い原因は、新車から一度交換したクルマであること。(→ガスケットを中古のまま交換していない事が多い!)
エンジンのフロントハウジングのスタッドボルトが緩んでいるのが、原因となる事もある。

ポンプ外して、充分面研後(=ピカピカに仕上げる事!)SPLガスケット使用。
※ただし、耐水ペーパーを指に巻き付けて磨くのは駄目!正確に平面が出ている工具などに巻き付けて磨く必要がある。もし、指を使用して磨いたら、その部分は新品に交換する必要があると考える事!つまりここではエンジンのフロントハウジング=エンジンを新品と言う事になるので、充分に注意!!

ウォーターポンプ下側パイプ部
(=ウォーターポンプ本体)

白っぽい粉を吹いている。(見た目は、ロアホースと同じ、やや濃い!)
第一段階を終えると、ジャジャ漏れになる。(→アルミが腐食してスが入り、その上のホースでは止まらない!)
なお、ジャジャ漏れでも他が全て対策済みだとかなり低速トルクがアップ!

ポンプ本体新品交換
同時に、水温センサーも新品交換する事もある。

もし、ここまで作業しても・・ダメだとエンジンかもしれません?

エンジンのサイドハウジング部

第一段階、第二段階及び、全てを対策してもまだ減り続ける場合。
本当に長い間、ひどいオーバーヒートが起きていた場合に多い!
ラジエターキャップを開けたまま暖気して、細かい泡がずっと出続けると、決定!

エンジンオーバーホール