リミッターカットROM(FC3Sマイチェン後)
1.ブーストカット
2.スピードリミッター
3.レブリミッター
を解除します。
このROM装着により、ノーマルエンジン、ノーマルタービン(ハイフロータービン不可→別途燃料追加が必要!)装着車であれば、トラブルが発生する可能性はゼロです。チューニングに伴う燃料カットを防ぐためのROMです。
1.FC3S(マイナーチェンジ前=〜1989年3月)の『ブーストカット』は、単純にブーストが、約0.55キロ以上になるとその瞬間に、”ブブッ”とエンジン回転が引っ掛かったようにそれ以上回転しなくなり、ブーストも下がります。
そのままアクセルを踏んだままだと、約0.55キロでちょうどスイッチが入ったかのように”ブブッ、ブブッ”を繰り返します。これが、通常皆さんが考えている典型的な『ブーストカット』です。
ところが、FC3Sマイナーチェンジ後(=1989年3月〜)では、何事もなかったかのように、約0.55キロを一旦越えてしまいます。そして、次回0.55キロのブーストを越えて幾つかの条件を満たした時に、”プッ”と瞬間的に息付きか何かのように高回転時に’燃料カット’が入ります。
時々、クルマに異常(アイドル調整が全くしてなかったり、スロットルポジションセンサーが故障していたり、エンジンコンプレッションが低かったり、プラグが使用限界を越えていたり・・)があると、マイナーチェンジ前のような『典型的なブーストカット』が入ることもあります。
→この時には、その異常を探し、修理することも、必ず必要です。(=重要!)
ブーストカットは、通常、FCD(=ブースト・カット・ディフェンサー)で解除します。FCDは、「実際のブースト値より低い。」とエンジンコンピュータに「疑似信号」を送り、コンピュータを”騙して”燃料カットが起きないようにするパーツです。(→この方法は、FC3Sではあまり大きな問題になりませんが、FD3Sでは、重要な注意が必要になります。)
一部ショップで、配線カットや圧力センサーへのカプラーを外して対応することがありますが、この世の中にブーストカットなる機構が発生して何の対策品も出ていない”大昔”の方法で、各種センサーが、エンジンコンピュータに外界やエンジン内の状況を細かくデータとして送り、それを演算し判断して、各部をコントロールしている現在のクルマに対してはあまりに、”古代的対処方法”と言わざるを得ません!(→まさか、あなたはやっていませんよね!)
因に、リア側の燃料カットが発生しますが、経験上、燃料カットの影響はフロント、リアのとも同等の確率で発生し始め、最終的にフロント、リア両方とも破損します。
※ブーストカットをキャンセルしただけでは、限り無くブーストを上げることは出来ません。ブーストコントローラーを使用して、最大限に上げても、タービンの状態や、マフラーの抜けによっては、最大0.3キロも上がらないこともあり得ます。
※プラグコードがノーマルで、ハイオクガソリンを使用して、限界プラグを使用していなくて、スロットルポジションセンサーが故障していないなどの条件(=これらの条件は、非常に重要です!!)を押さえている車輌では、ブーストを上げられるだけ上げても、エンジンが破損することはまずあり得ません。ただし、高いブーストはタービンの寿命を極端に短くします。(場合によっては、3,000km以下でオイルを吹くこともあり得ます。)
2.『スピードリミッター』は、純正スピードメーター裏にスイッチがあり、そのスイッチが入ると、ブブブッと、燃料カットが入ります。メーターを対策済みのスピードメーターに交換することでも可能です。
このブブブッを繰り返していると、経験上90%の確率で、リア側のコンプレッションが先にバラバラに下がって、最終的にエンジンを破損します。(機構としては、リア側の燃料カットになります。)
3.『レブリミッター』は、8,000rpm以上でリア側の燃料カットになります。因に、ビーという警告音の時には発生せず、8,000rpm以上で発生します。
※レブリミッターを解除しても、8,000rpm以上回して良いと言うことでは決してありません。エンジン内部を大改造(=ロータリーエンジンの構造自体を変更すると言う意味です。)しなければ、8,000rpm以上回転させてはいけません。
※シフトミスなどで誤ってオーバーレブした時のエンジンへのダメージをできるだけ軽減するのが目的です。
※8,000rpm以下で発する警告音は消えませんので、御安心ください。
ついでに述べると、全く、燃料カットとは関係ありませんが、プラグコードの内部抵抗値の低下で発生する異常燃焼でエンジンを破損する時は、フロントリア共にコンプレッション低下がバラバラに同時に進行していき、最終的にエンジンを破損していきます。
同様に、エンジンが必要としている燃料が不足している場合には、同率かフロントがやや高い確率で破損していきます。
理由ははっきりしませんが、エンジン破損のパターンで、エンジン破損の原因をある程度推察できる場合もあります。
リミッターカットROM(FC3Sマイチェン後)は、これらの燃料カットをキャンセルします。もちろん、希望によっては、キャンセルさせない項目を入れても構いません。
- ROM単体の販売は致しません。
- 通信販売も可能です。
→先に、電話かEメールで御連絡ください。
→エンジンコンピュータの取外し方法や注意点を記した説明書と注文書を送付致します。
→注文書には幾つかの記入項目がありますので、必ず、御記入ください。
→注文書、代金とエンジンコンピュータをレーシングアートまで送付ください。(送料は、お客様負担になります。)
→ノーマル基盤にソケットを取付けて、ROMの差し入れが自由にできるようにして送付しますが、直接、ハンダ付けすることも指定できます。
→レーシングアートでは、加工後、実車に装着点検を行ない、送付致します。
- ユーザーから、到着したノーマルコンピュータは、加工前に実車装着点検を行ない、異常がある場合には、御連絡後、そのままの状態で、代金と共に返却することもあります。
- 他社で加工したコンピュータでも何ら問題がなければ、加工も可能ですが、樹脂で固めたり、端子や配線カットという加工がなされている場合には、御連絡後代金と共に返却することもあります。
他社のスポーツコンピュータの中には、能書きは素晴らしいが、全く中身のない物(ひどい物では、中身が全くのノーマルROM)や、超有名なスポーツコンピュータなのに、スピード信号、ブースト信号端子を曲げて対処して、スポーツコンピュータとは言えない物などがまだまだ結構あります。
あえて、メーカー名は記載しませんが、ユーザーの皆さんは、自分の身は自分で守りましょう!!