水漏れ修理の途中なのに・・

 殆どのFD3Sは、オーバーヒートを起こしているのが現実です。
 でも、それは雑誌やショップでよく聞かれるような「
すぐに大容量ラジエターに交換しなさい!」って事にはならないのです。

 ”きちんとしたFD”であれば、気温30度前後までなら昼間でもエアコンを全開にする必要はありません。多分、左水平位置で充分な効きを示します。全開だと半袖では寒い!筈です。「自分のFDは違う。それでは暑い!?」と思っている人は・・オーバーヒートが密かに始まっていると考えた方が無難です。

 新車でも定期的に水の補充、点検をしないまま、一夏過ごしたらもうだめかも?しれません。
 そして、水が少し足りない状態で
スポーツ走行を繰り返したら・・物凄い(?)オーバーヒート状態を発生させています。

 そのパターン通りの人がやって来ました。その人は個人でボディコーティング屋さんをやっているので、技術的に少しだけ自信を持っているのは明らかでした。

 初期点検で”オーバーヒートの発生”を指摘し、『直るまでは決してスポーツ走行はしないように!』と固く念を押しておきましたが、その後のメールで「ラジエターホースとラジエターキャップを自分で交換してサーキット走行に行きました。」そして・・私の悪い予想が適中!水がじゃじゃ漏れ状態になってしまいました。
 その人は慌てて修理作業に入る羽目になってしまいましたが・・・
 一回目の修理で、ウォーターポンプの裏側、本体までいっているかも?(確率30%くらい?)と言う予想が出来ましたが、予算の事もあり、通常作業部分のみを行なって、とりあえず様子をみて貰う事になりました。

 さてここからが本題(?魔法??)です。
 一回目の修理で殆どの要因は押さえてありますが、ウォーターポンプ本体周りがやはりダメな様子です。
 他の部分を止めたせいで、弱い部分に集中して”
漏れ”が発生し始めまい、残念ながら結果的に前より水漏れが多くなってしまいました。
 もし、その結果のみであれば、もうそのユーザーは二度とレーシングアートには来ない事でしょう。

 しかし・・・
 水漏れは、作業前よりどう考えても多いが、クルマは熱くならないし(=エンジンルームはひんやり?)、エンジンの調子がすこぶる良好で、トルクもパワーも上がっている!
 で・・その人は次の作業を予約しています。

 これは、実は私にも不思議な事です。
 水漏れは作業前より確実に増えているにも関わらず、トラブル箇所を着実に減らす事でクルマの調子が戻ってくる(→上がるとは言いませんよ。)!・・
変です。

 でも、レーシングアートで作業する人達はそういう不思議を味わっています。だ・か・ら・・・ハマるのかもしれませんね!それも嬉しそうな顔をしながら・・・
 そうそう昨日メール貰ったユーザーは更に
妙な(?)不思議を連絡して来ました。多分前のオーナーがどこかでやった作業のミスなのでしょう?エンジンマウント付け根からオイルが漏れていたので、今回はエンジンマウントの付け直し作業をしてのコメントです。

・・・
オイル補充しました。だいたい四分の一くらい使用しました。
あと確実に速くなってます。本当に不思議です。
・・・

ねっ!妙でしょう??でもそうなっちゃう!
この辺りがいつも、”真実”を理解出来ない一般人に「レーシングアートの言ってる事は変だ!」って言われる原因かもしれません。(→悲しいかな?時々そういう不幸な人達を他の掲示板などで見掛けます。でも、それはそれ自分が正しい判断力を付けるしかありません。正しい判断力を身に付ける事が自分のクルマを守る第一歩ですから・・

 でも、そんなのどうでも良いのです!
 自分自身が確かめて、「ああそうなんだ〜!」って思えるならそれでいいのです。
 それに怒られるかもしれないけど・・正直これ以上レーシングアートの”魔法”を体感する人達を劇的に増やすつもりはさらさらありません
 「本当に困ってどうしよう!!」って人しか来なくて良いのです。そろそろ体力も限界です。少しは休ませてくださいね!

 相変わらず、『解る人だけ解れば良い!!』のスタイルで行きます。

補足説明:オーバーヒートが始まっているかも?の現象。
1.エアコンの効きとオーバーヒートの関係について。
よくこの関係が出て来ますが、理解出来ますか?
オーバーヒートが起きる。
エンジンの温度が上がる。ラジエターの温度が上がる。重なっている位置にあるエアコンのコンデンサーが熱くなる。エアコンの効率が極端に下がる。エアコンが効かない!
なのです。

2.エンジンルームが熱い。
ボンネットを開ける時、顔を背けないとかなりの熱風が直撃します。ボンネット自体も熱いので素手で触るのは危険です。持ち上げてステーをストッパーを取り付けるまで我慢出来ません。
もっとひどいと、ボンネットに近付きたくないと言う行動に出ます。

3.クルマから降りる時。
ボンネットの隙間から熱風が出て来るのが見えます。特に湿度の高い日ははっきり見えます。
そんな時、クルマから降りる時に”
瞬時に”飛び下り、クルマからすぐに離れます。もたもたしていると、クルマの下からの熱風に襲われます。「あっちっち!」と。